Maze後の心房収縮の欠如がPMが必要な予測因子:Korean J Thorac Cardiovasc Surg. 2017 Jun; 50 (3):163-170.

The Absence of Atrial Contraction as a Predictor of Permanent Pacemaker Implantation after Maze Procedure with Cryoablation

Chang-Seok Jeon, et al.

Korean J Thorac Cardiovasc Surg. 2017 Jun; 50 (3):163-170.

 

要旨

この研究は、メイズ手術(心房細動の手術)後の心房収縮(AC)の欠如が、永久ペースメーカー(PPM)植え込みの必要性に及ぼす影響を調査したものである。クライオメイズ手術と弁膜症手術を組み合わせた376例の患者を対象としたこの研究では、ACが欠如している患者はPPMを必要とするリスクが高いことがわかった。この関連は、術後早期および後期の両方で観察された。さらにこの研究は、コホート規模が大きく、方法論が厳密であることから、このカテゴリーでは最も包括的な研究の一つとして際立っている。

既存研究との関連性
この論文は、ACの欠如とPPM植え込みの関係を強調することで、先行研究を基礎としている。先行研究は、主に迷路操作後のACの回復、あるいはACの回復に影響する因子の同定が中心であった。ACの回復に失敗した場合の長期的な臨床的影響(血栓塞栓性脳卒中など)を示唆する研究もあった。しかし、本研究は、ACの回復の欠如とPPMの必要性の増大、特に迷路手術と心臓弁手術を併用した後のPPMの必要性の増大とを直接関連付けた最初の研究である。

Abstract

背景
メイズ手技後の心房収縮(AC)の欠如は、その後の弁輪拡張を引き起こすことと、塞栓性脳卒中のリスクを増加させることが報告されている。我々は、ACの欠如がメイズ手技を受けた患者における永久ペースメーカー(PPM)植え込みのリスクを増加させる可能性があるという仮説を立てた。

方法
クライオメイズ手技と複合弁手術を受けた連続376例の患者において、ベースライン時、術後直後(2週間以下)、早期(1年以下、4.6±3.8ヵ月)、後期(1年以上、3.5±1.1年)の各段階でACの回復を評価した。

結果
追跡期間中央値53ヵ月で、10例がPPM植込みを受けた。7例のPPM植え込みは洞房結節機能不全(休止時間9.6±2.4秒),1例は著明な洞徐脈,2例は高度/完全房室ブロックであった。PPM植え込みまでの期間の中央値(四分位範囲)は13.8(0.5-68.2)ヵ月であった。時間変化共変量Coxモデルにより、ACの欠如はPPM植込みの危険因子であることが示された(ハザード比、11.92;95%信頼区間、2.52〜56.45;p=0.002)。

結論
ACの欠如はその後のPPM植込みのリスクと関連する可能性がある。

主要関連論文

  1. Buber et al. – Investigated the implications of the absence of AC leading to thromboembolic strokes post-maze procedure.
  2. Studies from references [3-7] – Evaluated AC recovery post-maze operations, showcasing the serial changes or identifying factors influencing AC recovery.
  3. Akoum et al. – Used late gadolinium-enhanced MRI to examine the fibrosis around the sinus node, highlighting the differences in patients with and without sinus node dysfunction.

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