Percutaneous WATCHMAN Left Atrial.Appendage Closure for Japanese Patients With Nonvalvular Atrial Fibrillation at Increased Risk of Thromboembolism.
Aonuma K, et al.
Circ J 2018; 82: 2946 – 2953
要旨
日本でのWATCHMANの薬事承認取得を目的とするSALUTE試験では、54名の日本人NVAF患者が登録されました。6ヶ月のフォローアップデータが第82回日本循環器学会学術集会で発表され、海外での報告と同様に日本人においても有効であることが証明されました。
SALUTE試験は、非弁膜症性心房細動(NVAF)の患者に対するWATCHMAN左心耳(LAA)閉鎖デバイスの安全性と有効性を日本で確認するために実施されました。この研究は、日本で初めて実施されたこの種の試験であり、重要でした。研究には合計54名の被験者が参加し、すべての被験者にLAA閉鎖デバイスが成功裏に移植されました。主要な手順に関連する重篤な有害事象は報告されず、デバイスはすべての患者で効果を発揮し、45日と6ヶ月の追跡調査でLAAの100%閉鎖を示しました。SALUTE試験の結果は、PROTECT AFおよびPREVAIL試験の結果と一致し、日本のNVAF患者に対してワーファリンに代わる安全で効果的な選択肢を提供していることを示唆しています。
関連性:
SALUTE試験の結果は、WATCHMAN LAA閉鎖デバイスが非弁膜症性心房細動の患者に対する脳卒中予防のためのワーファリンに代わる安全で効果的な選択肢であることを示す証拠を増やすものであり、特にその重要性があります。この研究は、PROTECT AFおよびPREVAIL試験の結果を拡張し、日本の人口でのデバイスの有効性を確認することにより、LAA閉鎖についての新たな視点を提供します。
Abstract
背景:PROTECT AFとPREVAILの試験は、WATCHMAN左心耳(LAA)閉鎖デバイスが、アメリカとヨーロッパの非弁膜症性心房細動(NVAF)の患者に対する脳卒中予防のためのワーファリン療法の合理的な代替手段であることを示しています。私たちは、日本のNVAF患者に対するLAA閉鎖療法の安全性と有効性を確認するために、SALUTE試験を実施しました。
方法と結果:CHA2DS2-VAScスコアが2以上のNVAF患者54名(ロールイン12名を含む)が登録されました。全ての被験者に対してLAA閉鎖デバイスの移植が成功しました。主要な手順に関連する安全性エンドポイントに関連する重篤な有害事象は報告されませんでした。2つ目の共同主要エンドポイントは全ての脳卒中、全身塞栓症、心血管/原因不明の死亡を含むものでした。6ヶ月の追跡期間中に1例の虚血性脳卒中(1/42)が発生しました。3つ目の共同主要エンドポイントとして定義された効果的なLAA閉鎖率は、45日と6ヶ月の追跡時点でそれぞれ100%(42/42)でした。
結論:SALUTE試験からの手順の安全性と6ヶ月の結果は、LAA閉鎖デバイスが安全で効果的であることを示し、大規模ランダム化臨床試験の結果と同様であり、長期間の経口抗凝固療法の代替が必要な日本のNVAF患者のLAA閉鎖に新たな視点を提供しています。
主要関連論文
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“WATCHMAN Left Atrial Appendage System for Embolic Protection in Patients with Atrial Fibrillation”(Holmes et al., 2009)。これは、WATCHMANデバイスの有効性を初めて示したPROTECT AF試験の主要な出版物です。
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“Percutaneous Left Atrial Appendage Closure vs Warfarin for Atrial Fibrillation”(Holmes et al., 2014)。これは、PROTECT AF試験の結果を確認したPREVAIL試験の主要な出版物です。
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“Percutaneous Left Atrial Appendage Closure for Stroke Prophylaxis in Patients with Atrial Fibrillation: 2.3-Year Follow-up
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