2023年度心臓血管麻酔専門医試験体験記〜その6〜

 

今回でガイドラインの解説シリーズはラストになります。
引き続き医療安全から再開していきます。

医療安全

a.「WHO 安全な手術のためのガイドライン 2009」 http://www.anesth.or.jp/guide/pdf/20150526guideline.pdf
・タイムアウトの方法
・周術期予防的抗菌薬の推奨
・清潔操作について
・周術期の患者環境について(剃毛など)
・手術室環境について(気圧や教育習慣など)
・消毒薬について
・SSIのリスクや統計について

その他(集中治療、感染、輸血、合併疾患)

a. 感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017 年改訂版) 日本循環器学会 他 合同研究班
・手術適応について(緊急かどうか、中枢神経系合併症の場合どうするかなど)
・予防的抗菌薬投与の考慮(歯科治療、ACHDなど)
・IEの診断と治療
・心臓デバイス関連IEの対処法

b. 脳血管障害、慢性腎臓病、末梢血管障害を合併した心疾患の管理に関するガイドラ イン(2014年改訂版)日本循環器学会他 合同研究班
・頸動脈狭窄症に対する治療適応(CEA, CAS)
・周術期脳血管障害のリスク因子
・CKDの分類と定義
・コレステロール塞栓症について
・末梢血管障害を合併した心疾患の管理について

c. Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU. Crit Care Med. 2018
・ABCDE bundleについて
・POD/POCDについて

d. 心臓血管麻酔における近赤外線脳酸素モニターの使用指針(2017 年改訂版) (日本心臓血管麻酔学会 学術委員会脳脊髄部門報告)
・周術期脳障害やPODの統計
・心臓手術のNIRSの変化に対する対応
・CEAの適応と術中NIRSの変化についての解説
・小児心臓血管手術における脳障害とリスク因子
・rSO2の基本的事項と過大・過小評価される場合について

e. 心臓血管麻酔における血液粘弾性検査の使用指針(2019 年改訂版) (日本心臓血管麻酔学会 学術委員会血液凝固部門報告 )
・人工心肺使用症例における周術期凝固障害の病態と特徴
・周術期一般凝固関連検査
・周術期血液粘弾性検査の特徴と比較(TEG6s, ROTEM, Sonoclot)
・血液粘弾性検査結果から見る周術期止血治療の推奨

f. 心疾患患者の妊娠・出産の適応,管理に関するガイドライン(日本循環器学会 / 日本産科婦人科学会合同 ガイドライン 2018 年改訂版)
・妊娠・分娩時の循環器系の変化
・妊娠・分娩時の凝固系の変化
・心疾患妊婦のリスク分類(modified WHO score)
・心疾患合併患者の帝王切開の適応と麻酔法について
・妊娠中の不整脈について

 

JSCVA推奨以外に参考にしたガイドライン

術後感染予防抗菌薬適正使用のガイドライン(2016年改訂版)
・周術期の抗菌薬の使用方法について

MEPモニタリング時の麻酔管理のためのプラクティカルガイド(2018年改訂版)
・MEP値変化時の病態の把握と対応について

心臓血管麻酔におけるスワンガンツカテーテルの使用指針(2020年改訂版)
・SGCカテーテル縫込みによるアクシデントの対策について

不整脈非薬物治療ガイドライン(2021 年改訂版) (日本循環器学会/日本不整脈心電学会合同ガイドライン・フォーカスアップデート版)
・リードレスペースメーカーについて
・終末期医療におけるICD
・経皮的リード抜去術について
・AFの予防や停止目的の心房ペーシングについて
・カテーテルアブレーションについて
・左心耳閉鎖デバイスについて

 

まとめ

今回含め3回にわたり過去問と照らし合わせたガイドラインに載っている内容について述べてきました。
今回受験した時に感じたこととして、一般問題はガイドラインに載っている内容かつ過去問から少しずらしたような問題が多い印象でした。
過去問を中心に、その派生知識までを各ガイドラインで読み深めていただくといいかも知れません。

Follow me!

コメント

PAGE TOP Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.
タイトルとURLをコピーしました